「思い」の言葉
自ら…
2023-03-28
「俺に救われるのではない、
自らが自らを救うのだ」
(絲山秋子・『海の仙人』より)
心理臨床のカウンセリングは不思議なのもです。
クライエントは自身のこころの痛みを
何某かの救いを求めてカウンセラーの
元に訪れます。
しかし、カウンセラーは何もしません。
するとたしたら
クライエントの描いたバウムを眺めたり
クライエントが作った箱庭を味わったり
クライエントの話を静かに聞いていたり
ただ、それだけです。
でも、クライエントは何かを収めた様に
元気になっていきます。
そこに、葛藤や涙があっても…
心理臨床のカウンセリングは
おこがましく、コマーシャルするように
カウンセラーが良く〈救う〉すると
言うものではありません。
クライエントが「自らが自らの力で〈救う〉」
元気になっていくのが本来のカウンセリングの
意味合いであります。
カウンセラーはそんなクライエントと
共に歩んで行くのです。
合 掌