「思い」の言葉
難しい存在
2024-06-07
人間は簡単ではなく難しい存在です。
映画やドラマの様に都合良く
上手くいくことはなく
広告にある「激的に変わる…」と
言う事もそうそうあるものではありません。
しかし、それほど変わることがないと
思う人間でも何かの切っ掛けで
大きく変わることもあります。
それだけに、人間は面白いです。
カウンセラーは「人間は難しい…」
存在という事を十分に理解をしています。
理解をしているだけにクライエントの
話に深く付き合うことが出来ます。
そして、強引に変えようとはせずに
あくまでも丁寧に静かに支え
助力になる姿勢でクライエントと
接してきます。
そうすることによってクライエントは
自身の中でこころを回復させる
「自己治癒力」が生まれてきます。
カウンセリングはカウンセラーが
良くするのではなく
クライエントが自身の力で
難しい人間の自分を良くしていくものです。
合 掌
探求
2024-05-05
「問題の中にこそ
まだ探求していない道がある。」
(アーノルド・ミンデル)
私たちは苦しく辛い時は
症状の軽減を求めます。
それは安定を求める
こころの自然な働きでしょう。
カウンセリングと言う物は
その安定を求めるために
敢えて問題の中に入っていく
ものでもあります。
そこには、悲しさがあったり
葛藤があり涙もあることでしょう。
そんな自身の問題を「探求」していくと
気づかなかった洞察に至ることが
あったりします。
その「探求」が新しい自身の一歩に
繋がっていく事だと思います。
合 掌
人生の期待
2024-04-05
「人生が何を我々から期待している
かが問題なのである。
その事を我々は学ばねばならならず
また、絶望している人間に
教えなければならない。」
〈V・Eフランクル『夜と霧』より〉
生きることは大変なことです。
何一つ苦労もなく
絶望もなく生きている人は
この世には存在はしないでしょう。
誰もが何某かの辛さを抱えて
生きているのが私たちの
生身の「人生」という物です。
そんな私たちにフランクルは言います。
自分が「人生」に希望を失っても
「人生」の方は私たちに絶望することは
決してないと…。
苦しい状況でいかに生きるか…
「人生」が私たちに問いかけている事を…。
「人生」と言う物が様々な困難を与え
その苦しみと、どう向き合っていくか?
そこにこの世で生きる
オリジナルな生き方のヒントが
隠されていることでしょう。
合 掌
ネガティブ
2024-03-05
日本は言霊信仰の国です。
良い言葉を言ったら、良いことが起き
悪い言葉を使ったら悪いことが起きる
それだけに良い言葉を使いましょうと…
言葉という物を大切にする
素晴らしい文化です。
また、ある人はネガティブなことを言うと
悪い発想になるため、ポジティブな言葉を
使う事によって心も身体も健康になると…
明るく言う人もいます。
それとは反対にカウンセリングの場は
前向きな言葉より「ネガティブ」な言葉が
交わされる場です。
苦しい…辛い…どうしたらいいんだ…分からない…
悲しい…寂しい…悔しい…許せない…死にたい…
等と…
心理カウンセリングではそんな
「ネガティブ」な言葉を受け止めて
大切にします。
その様な「ネガティブ」な表現こそが
クライエントのこころの手当には必要であり
また、そこからこころの回復と前向きさが
生まれて来る事でしょう。
「ネガティブ」なこころの中から
新たなマインドが芽生えるように…
合 掌
エビデンスと中身
2024-02-06
現在の心理臨床は「エビデンス」を
重視しています。
また、世の中の流れやビジネスの
世界に於いても科学的な「エビデンス」と
言う物が重要視されています。
重視のあまり
その数値しか眼が行かなく
それだけで納得してしまう
傾向の様にも感じてしまう所があります。
しかし、大事なことは
数値としてのエビデンスではなく
その「中身」です。
人のこころは複雑です。
そう単純なものではありません。
数値だけでは計れない
ものが多だあるのが
人のこころです。
心理カウンセリングは
幾度も丁寧に面接を重ねていきます。
それは、ある意味クライエントの
本当のエビデンスを知るためかも
知れません。
そのエビデンスが理解出来た時
クライエント自身のオリジナルな
答えが見えるかも知れません。
合 掌