「思い」の言葉
エビデンスと中身
2024-02-06
現在の心理臨床は「エビデンス」を
重視しています。
また、世の中の流れやビジネスの
世界に於いても科学的な「エビデンス」と
言う物が重要視されています。
重視のあまり
その数値しか眼が行かなく
それだけで納得してしまう
傾向の様にも感じてしまう所があります。
しかし、大事なことは
数値としてのエビデンスではなく
その「中身」です。
人のこころは複雑です。
そう単純なものではありません。
数値だけでは計れない
ものが多だあるのが
人のこころです。
心理カウンセリングは
幾度も丁寧に面接を重ねていきます。
それは、ある意味クライエントの
本当のエビデンスを知るためかも
知れません。
そのエビデンスが理解出来た時
クライエント自身のオリジナルな
答えが見えるかも知れません。
合 掌
物を語る
2023-12-29
「とにかく聴くこと。その人の「物語」が
聴けるかどうか。物語が聴けるようになったら
クライエントは自分の力で治っていく。」
(京都大学名誉教授・山中康裕)
クライエントはセッションの場で
様々なエピソードのもと自分自身を
語っていきます。
それは、自身が抱える
不安や悲しみ
失望や孤独
憎しみや怒り
または
勇気や希望
そして未来…
カウンセリングの面接の場は
丁寧に語りを積み重ねると
それは、クライエントの「物語」と
なり、本来の自身の生きる姿、生きる様が
見えてきます。
そこから新たな
生きる「物語」が生まれてくることでしょう。
合 掌
本年もお世話になりありがとうございました。
皆様の幸多かれ事を御祈念致します。
良いお年をお迎え下さいませ。
尚、高野寺カウンセリング室は年末年始も
開室しています。
どうぞ、ご連絡の上ご来室下さいませ。
治す・直る
2023-12-05
精神科医は患者の話をよく聞き
こころの具合を理解して適切に
お薬を処方してこころを治していきます。
(薬物療法)
〈因みに精神科医が「5分診療」と揶揄され
たりしますが、3分から5分ぐらい患者の話を
聞くと、だいたいの今の症状が分かりそれに
適したお薬の診断が出来るのであって決して
医師の不誠実さ等という事ではありません〉
反対にカウンセリングは「治す」もの
ではなくクライエントが「直る」ものです。
「直る」とは、良好な状態に戻ると言う事です。
カウンセリングは
自己を見つめ自己を深めていきます。
そこでの中心はクライエントです。
何らかのカウンセラーの働きが
あったとしても
クライエントは自身を見つめ、その
治癒力によて自分を「直し」ていきます。
カウンセリングは
「治す」ものではなく「直る」ものなのです。
合 掌
語れない
2023-11-01
カウンセリングのセッションに於いて
クライエントは語ることの
出来ないことがあります。
語ることに対して…
勇気がいる
苦しくなる
怖い
語ってしまうと…
自分が壊れてしまう
自分が崩れてしまう
自分が自分で居られなくなる
しかし、カウンセリングの場は
クライエントが中心です。
語ることが出来なければ
語らなくて良いのです。
それは
語ることがクライエントの
為にならないからです。
語らなくてもこころが
回復したり元気になるのであれば
無理には語る必要はありません。
語ることの出来ないこころの機微の声を
聴いていくのがカウンセリングと言う物です。
合 掌
響く
2023-10-12
心理臨床のカウンセリングに
於いて大切にしていることは
「語る」と言う事です。
クライエントはあらゆる
自身を語っていきます。
悲しさ…
惨めさ…
苦しさ…
カウンセラーは、その語りを
自分の人間性や価値観を
出すことはなく
純粋に受け止めて聞いていきます。
そんな語っているクライエントは
ふと、自身が口にした言葉から
こころの「響き」に気づく
事が多だあります。
その「響き」は
心地よかったり…
深く感じたり…
自身を自身で癒やしたり…
その「響く」こころが
クライエントの支援に繋がり
カウンセリングの
醍醐味でもあります。
合 掌