「思い」の言葉
アドバイス
2021-11-02
「アドバイスをすると言うことは疑わしい
療法だ。だが一般的に大した
害もないだろう。
なぜなら大した効果もないからだ…」
(C、G、ユング)
カウンセリング、セラピーに於いては
カウンセラーからは極力「アドバイス」
と言う物はいたしません。
それは、クライエントに合う答えでは
ない事が多分にあるからです。
誰から得た答えは
所詮、他の人の答えであり
今の自分(クライエント)にピッタリとした
答えではありません。
カウンセリング、セラピーと
言う物は、そんなピッタリとした
自分の答えを見つける作業でもあります。
そこには、様々な感情が動き
悲しさや・悔しさ・情けなさ
また、涙や笑顔があります。
そんな沢山の感情を動かすことによって
ある意味、自分で自分に生き方の
「アドバイス」を与えていくことが
心理臨床のカウンセリングと言う物です。
合 掌
距離2
2021-09-30
一般的に
カウンセリング・
セラピーは自身の
生活圏外で受けるの
が良いとされています。
それは、非日常性と言うことと
プライバシーが保護されると言う
理由からです。
その様な観点からもカウンセリングに
於ける「距離」は大切な物です。
生活圏外だけにクライエントに
してみたら移動距離が多くなりますが
その分、カウンセリングとしての考える
時間が増えると言うことでもあります。
セッションを受けてみたら
お分かりになるかと思いますが
クライエントは移動中、様々なことを
考えながらカウンセリング室に向かいます。
そして、カウンセラー・セラピスト側も
セッションに向けてのこころの準備をしています。
そうです、移動している距離から
カウンセリング・セラピーは
始まっているのです。
そして、互いに挨拶を交わし
お会いした瞬間から深い話が
展開してきます。
それだけに「距離」と
言う物はこころを深めてくれる
大切なものでもあります。
合 掌
距離
2021-09-02
「気持ちは一緒に、住処であるテントは離して」
(『アラブの格言』曽野綾子)
人としては気持ちは一緒であっても
住処は離れている方がよいと言う
アラブの一つの戒めの言葉です。
カウンセリングは
カウンセラーとクライエントとの
距離感を大切にします。
お互いにルールとして
決められた日に
決められた時間内の
枠内でセッションを進めていく
ルールがあります。
それは近すぎる関係は
クライエントのこころの為に
ならないからです。
日常の生活の中では
言えないこと
言いにくいこと
言いたくないことを
クライエントは
こころを動かしながら
非日常となるセッションの場で
見つめて考えていきます。
その為にはクライエントと
カウンセラーの距離の
保ち方に対する
配慮が必要です。
気持ちは近くても遠い関係…
距離があるからこそ
クライエントのこころの為になる
深い話が出来るのでしょう。
合 掌
誰にも
2021-07-31
人間、誰もが悩みが
あります。
大臣級の政治家
著名な学者
徳の高い宗教者で
あっても
誰しもがなんだかの
悩みを持って
生きています。
そして、悩みは
1つの悩みが解決
したかと思うと
また、新たな悩みが
現れてきます。
悩みはややこしいです。
悩みがなく生きられたら
どんなに楽か…
そんな楽に生きている人は
居ないと言ってよいでしょう。
それだけに人間
誰もが悩みがあって
当たり前と思うだけでも
少しは気持ちが楽に
なれるかも知れません。
合 掌
弱り目
2021-07-08
「弱り目に祟り目。」「泣き面に蜂。」
弱ったときに、さらに災難に遭う。
不運が続いてしまう。
こころの疲労が重なって
しまう時の心境です。
こころが疲弊しているとき気持ちは敏感に
なりすぎていて少しのことでも反応してしまい
気持ちに元気が出ません。
そこで、人に頼って自分の心境を話してみると
偽善的な言葉で上から目線の押しつけがましい
アドバイス。
その様な言葉を受けてしまうと余計に
こころが孤独になってしまい、先の見えない
心境になってしまいます。
こころが疲れている人に対して
大事な支援は、まず、その人の
心境の辛さを感じてあげることです。
そこには言葉はいりません。
その人の気持ちを感じてあげることが
心の支援の大切な第一歩です。
合 掌