「思い」の言葉
切らずに切る
2023-03-07
「切らずに切る」
(河合隼雄)
3月はお別れの季節です。
学校や職場、様々な環境での
区切りのお別れがあります。
それはカウンセリングに於いても
同じです。
出会ったクライエントとは
多様なお別れがあります。
でも、それで宜しいのです。
別れて良いのです…。
カウンセラーがクライエントに
求める物は…それは「自立」です。
カウンセラーの支えに頼らない
自身で歩んで行ける「自立」です。
カウンセラーに頼らない姿が
本来のクライエントの姿です。
しかし、お別れしても
お互い(カウンセラーとクライエント)に
こころのどこかで繋がっています。
そんな、「切らずに切る」関係こそが
クライエントとカウンセラーの
適度な良い関係性でしょう。
そしてまた、クライエントのこころの
中に重荷が生まれたとき
カウンセラーは暖かく向かい入れていきます。
合 掌
キーワード
2023-02-11
心理臨床の
カウンセリングは
「悩み」と言う題名の元
クライエントと
カウンセラーは
様々なことを語っていきます。
普段、抑えていた気持ちを吐露しながら…
また、抑えきれぬ気持ちを吐露しながら…
自身を見つめながらクライエントは
語っていきます。
語っているうちに、そこにクライエントが
自身しか表現できない「キーワード」が
生まれてきます。
その「キーワード」と「悩み」が
こころに収まった時
クライエントはこころの落ち着きを
得ていくことでしょう。
心理臨床のカウンセリングは
カウンセラーが「キーワード」を
与える物ではなく
クライエント自身が「キーワード」を
見つけていく物です。
そこに「語る」事と「聴く」事の
大切さがあるのです。
合 掌
立ち向かう能力
2023-01-25
「クライエントが
カウンセリングから
得るものは必ずしも
問題に対する整然とした
解決策ではなく問題に
対して建設的な方法で立ち向かう
能力なのである」
(カール・ロジャース)
人は苦しく悩んでいる時
その辛さから逃れるために
もがき、苛立ち、焦り
ながら、その状況を脱する
ため自身の辛さを嫌という
ほど見つめていきます。
そんな私たちにロジャースは
教えてくれています。
「悩みこそが、人(自分)が人(自分)
になっていく為の重要なプロセス」だと…
今抱えているこころの問題は
決して無駄な物ではなく
自分自身を造り上げていく為の
必要な方法かも知れません。
悩みに立ち向かう能力・姿勢が
人間の成長には求められ
ている事でしょう。
そして、それがカウンセリングの
命題としての理念でもあります。
「語って」みませんか?
自分の成長として…
来室をお待ちしております。
合 掌
年末年始のご案内
2022-12-27
年末年始のご案内をいたします。
お寺のカウンセリング室ですので
年末年始も休室することなく
開室しております。
お電話での連絡にてご来室下さいませ。
日頃、お仕事等でご都合のつかない方や
今現在、不安な気持ちを抱かれている方
良いご機会かも知れません
ご来室の程をお待ちしております。
カウンセリング料は「お布施」と
なっております。
合 掌
立ち向かう勇気
2022-12-11
「心理療法を通して得られるのは一貫した目的
であり人生や障害に立ち向かう勇気である。」
(カール・ロジャース)
クライエントがカウンセリングを深く続けていくと
「辛さ」に直面してしまう事があります。
それは、自身と向き合うことで自己理解が深まり
日頃、気づかない、または見ないように
している自身の「弱点」「未熟さ」を
素直に見つめてしまう事があるからです。
そこで「辛さ」が原因でセッションが
中断してしまうことがありますが
その「弱点」「未熟さ」が
クライエントの抱える「人生の障害」
でもあります。
もし、セッションを中断しまいたいほどの
こころの辛さを感じるのであれば
その事を素直にカウンセラー(セラピスト)に
話してみて下さい。
確りとしたカウンセラーであれば
その気持ちを丁寧に受け止めてセッションを見直し
修正を図ってくれることでしょう。
面接のペースはあくまでも
クライエントが主導であり
カウンセリングはこころに重荷がある
クライエントの為のものであります。
クライエントとカウンセラーが
立ち向かう勇気と人生の障害を
共に見つめて行く事が
カウンセリングに於ける
セッションの意味合いです。
合 掌